2014年10月13日月曜日

原点


私が発達障害の支援に携わることになった原点。
それは、ある少年との出会い。

彼は、発達障害の診断を受けていた。
しかし、その特性よりも、二次障害による不登校・人間不信が強く、
ひきこもりに近い状態であった。

彼の二次障害は、周囲の理解があったらもっと変わっていたんじゃないか。
そう思えてならなくて、私は発達障害の理解と対応策を知ってもらうための講演会を企画した。
それが、当NPO(まだ法人設立前)の最初の活動になった。

彼と過ごした一年間は、今思えば私にとって宝物のように輝いて見える一年だ。
学校に行きたくなくて、遠回りして、一緒に散歩した道。
はまっているゲームの話をしたり、道端の虫や花について話したり。
途中で卵を買ったり、自販機でジュースを買ったこともあったっけ。
家の玄関まで出てくるのがやっとで、そこから一歩も出られず、玄関で話して終わる日もあった。

それでも、毎日毎日彼と顔を合わせて過ごした。
あの頃、ひきこもりからなんとか抜け出そうと、自らの心の壁と葛藤していた彼。

彼は、今、毎日登校しているそうだ。
それも、「1日も休まない」と目標を立てて登校しているらしい。
そんな話を聞くと、彼の成長ぶりにうれしさがこみあげる。


私は、この活動を通して、彼を同じような思いをする子が出ないことを目指している。
NPOを立ち上げたとき、ある方がこうアドバイスをくれた。
「何のために、誰のために始めたのかをずっと忘れないこと」

この原点を忘れずに、これからもやっていきたいと思います。





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